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 18. トップランナー規制とは

トップランナー規制に至る経緯を説明しますトップランナー規制の対象とメーカーの対応を説明しますIE3効率モータ採用時のメリットと注意点を説明します

トップランナー規制に至る経緯

○トップランナー制度の仕組み
トップランナー制度は、省エネを実現するための法制度です。1979年に制定された「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」は、1997年に開催された地球温暖化防止京都会議の後、1998年に大幅改正されました。
トップランナーは、商品化されている製品のうち、エネルギー消費効率が最も優れている製品です。トップランナー制度は、トップランナーとなっている省エネ製品の効率以上の効率を業界全体で目指すことで、省エネに対応した機器の普及を目指し、省エネを実現していく仕組みです。

○三相誘導発電機のトップランナー制度
三相誘導電動機の普及台数は約1億台、年間消費電力量は約5400億kWhと、日本の電力需要の55%、産業部門の75%と推計されました。普及しているIE1の誘導モータをプレミアム効率(IE3)に置き換えると、年間155億kWhの節電となる計算となりました。また、海外ではIE2やIE3の採用が進んでいました。
これらのことから、2011年、三相誘導電動機をトップランナー基準の対象機器とすることが発表され、2013年に三相誘導電動機が指定されました。

○トップランナー基準の開始時期
トップランナー制度は、製造事業者への規制であり、規制開始となる2015年4月1日以降には規制に対応したプレミアム効率のモータ供給が原則となります。


トップランナー規制の対象とメーカーの対応

○法律による規制
省エネ法により、三相誘導モータの製造事業者は、製造販売する三相誘導モータの効率について、目標区分ごとに加重平均で目標基準値を達成する必要があります。IE1, IE2の三相誘導モータを製造販売することはできますが、全体として目標基準値を下回らないようにすることが求められます。目標基準値は、定格出力が大きくなるほど高い基準値に設定されています。

○トップランナー規制の対象
三相誘導モータうち、単一速度、定格電圧が1,000V以下、定格出力が0.75kW以上375kW以下、極数が2極・4極又は6極、連続使用(S1)又は反復使用(S3)などの条件を満たすモータが規制の対象です。
船用・特殊絶縁・防爆型や極低温向けなどの特殊用途のモータは、トップランナー規制の適用除外となっています。

○メーカーの対応
各社のIE3対応の機器がトップランナー規制対応済みです。
日立産機は、「ザ・モートルNeo 100 Premium」シリーズ。
三菱電機は、「スーパーラインシリーズ SF-PR型」。
ニッセイは、GTRのシリーズ名で「高効率IE3ギヤモータ」と明記。
東芝産業機器システムは、「プレミアムゴールドモートル」のシリーズ名。
日本電産テクノモータは、「Mighty Econo(マイティ エコノモータ)」シリーズ。
安川モートルは、「ECOhIMシリーズ」。
富士電機は、「プレミアム効率モータ」です。


IE3効率モータ採用時のメリットと注意点

○メリット
IE1、IE2と比較して、IE3効率モータはモータ内部の損失が少なく、効率が高いため、省エネルギー効果を得ることができます。内部損失の多くは発熱となるため、IE3(プレミアム効率)モータは、温度上昇も小さく、高寿命化が期待できます。長時間使う用途では、経済性の高い上昇が見込まれます。

○節約電力料金の計算式
IE3のプレミアム効率モータへの置き換えによる節約電気料金の計算には、設置されているモータの基準効率[%]と、置き換えるプレミアム効率モータのIE3効率[%]の数字を使って、まず、次式で効率差を求めます。

 効率差=[(100/基準効率)−(100/IE3モータ効率)]

節約料金は、出力[kW]、運転時間[時間/年]、電気料金[円/kWh]を用いて次式で求めます。

 節約電力料金=出力×運転時間×電力料金×効率差

この算式では、始動時に増加する電力消費量が含まれていません。

○IE3効率モータへ切り替える際の注意点
トップランナー規制に対応した新型のモータ(IE3)は、取付寸法は同一でも、外形寸法が大きくなっている可能性があります。
また、定格回転速度が高速になる傾向があるため、単純な置き換えでは回転速度が増加し、そのぶん消費電力が増加することがあります。始動電流も大きくなる傾向があります。遮断器など確認してください。


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