コンベア
○搬送機器
搬送機器は、固体の重量物を上下左右に移動させる装置で、始動・停止・逆転が繰り返し操作されるクレーンと、連続運転で予め定められた方向に物体を移動させるコンベアと、人や荷物を昇降させるエレベータなどがあります。
○コンベア
このうち、コンベアは、アメリカのフォード・モータが、1913年自動車の生産を流れ作業にするためのベルトコンベアを採用したことを手始めに、ファクトリー・オートメーション(FA)の中心として活用されています。また、鉱工業でも、石炭、鉱石、砂利などを大量に運搬することに用いられてきました。
○コンベア用の誘導モータ
これらコンベアは、一定速の連続運転が多く、誘導モータの特性と合うため所要動力に応じたモータが広く用いられています。コンベア用の誘導モータは、機械の始動時に静止摩擦係数がかかるため始動トルクを大きめにとる必要があります。また、所要動力の計算では、負荷の均一さ、衝撃の大きさに応じたサービスファクタを選定し、定格出力に余裕を持たせます。
また、摩擦負荷であるため、定トルク特性となります。定格出力は、コンベアの慣性モーメントを計算して、必要な回転速度との関係で求めます。
始動トルクが大きく印可電圧の変更で搬送速度を多段階に変更できる巻線型誘導モータも利用されています。