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 12. モータの用語を知ろう! トルク関係

定格トルクを説明します始動トルク、最大トルクを説明します負荷トルクを説明します

定格トルク

○定格
定格とは、モータに保障された使用限度で、例えば定格出力は通常に使用する際の出力の限度です。時間定格は、連続使用、短時間使用、反復使用の別を定めます。
また、定格は、製造者が指定する諸元の値です。例えば、定格電圧、定格周波数は、そのモータが対応している電力の種類です。

○定格トルク
定格トルクは、定格電圧、定格周波数での運転が安定後、定格出力が発生した際の駆動トルクをいいます。定格トルクは、全負荷トルクともいいます。
なお、トルクは、モータが軸を回転させようとする力です。

○定格トルクはどう決まるか
定格トルクは、モータの定格出力(kW)に比例しますので、定格出力の大きいモータほど、軸を回転させようとする力が大きいです。
また、定格トルクは、三相誘導モータの極数(P)に比例して大きくなります。同一の定格出力であれば、極数が大きいほど定格トルクは大きくなります。逆に、回転速度が速いほど、定格トルクは小さくなります。

○定格トルクと他のトルクとの関係
モータ始動時の始動トルクや、モータが回転を停止させる直前の最大トルクは、定格トルクに対する比率で表され、一般に、定格トルクが大きいほど、始動トルクや最大トルクが大きくなります。


始動トルク、最大トルク

○始動トルク
始動トルクとは、誘導モータのスイッチをオンにして運転を始める瞬間に、モータが出すトルクです。この始動トルクよりも負荷のトルクが小さいとモータが回り始めます。始動時のトルクは、始動トルクと負荷トルクの差となります。
一般に、始動トルクは定格トルクより大きくなるように作られています。

○最小始動トルク
最小始動トルクは、誘導モータの回転の開始後、最大トルクに至るまでの間に発生するトルクで、始動トルクよりも小さい最小のトルクです。プルアップトルクともいいます。かご形誘導モータのかごの形状などで、最小始動トルクの大きさが決まります。

○最大トルク
最大トルクとは、定格周波数、定格電圧でモータに発生する最大のトルクをいいます。誘導モータで最大トルクを超えると、回転が停止するため、最大トルクは停動トルクともいいます。

○回転子の種類と始動トルク
普通かご形は、始動トルクが定格トルクの125%程度で、始動頻度の低い小型向けに適しています。
深みぞかご形は、運転中に負荷が変化しても回転速度の変化が少ないタイプです。
二重かご形は、始動トルク150%程度で、断続使用に適しています。
巻き線型は、始動トルクが大きく、二次抵抗を変化させることでトルクを制御することができます。


負荷トルク

○負荷トルクとは
負荷トルクとは、モータが駆動する機械(被動機)によってなされる仕事です。負荷トルクは、所要動力ともいいます。

○負荷トルクの計算
負荷トルク(所要動力)は、被動機が動かすワークの質量、速度、摩擦係数に比例して大きくなり、機械の効率に反比例して大きくなります。
ベルトコンベア、接触面の平行移動、巻き上げ、上り斜面など、一般的な用途の負荷トルクの算定式は、メーカのカタログや技術資料にも整理されています。

○負荷トルクの変動とサービスファクタ
負荷トルクの算定式で求まるトルクは、負荷トルクが変動しない想定での値です。衝撃が発生する場合や、長時間の連続運転とする場合には、定格出力より大きいモータを選定する必要がありますので、負荷トルクの値を補正します。
この負荷トルクの補正係数を、サービス・ファクタといいます。

○モータと定格出力の選定
負荷トルクの変動が、運転の回転と停止の操作により生じる場合、短時間定格(S2)や反復定格(S3)のモータも選択肢になります。
負荷トルクの変動が、緩やかな変動である場合、負荷トルクに対応するサービスファクタをかけて、余裕をもたらすことで対応します。
負荷トルクの変動が、中程度以上の衝撃をともなう場合、サービスファクタによる補正の他、衝撃による負荷トルクの最大値が、モータの最大トルクを超えないように、モータを選定します。


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