コンプレッサー・インバーター・ポンプ・モーターの通販【機械部品専門の設備プロ王国本店】日立産機、三菱電機、荏原製作所、三ツ星ベルトなど取り扱いメーカー豊富
インボイス対応について
 

 13. モータの用語を知ろう! 電気関係

電流の実効値と定格電流を説明します電圧の実効値と定格電圧を説明します始動電流と最大電流値を説明します

電流の実効値と定格電流

○電流と実効値
電流とは、電子などの電荷の移動です。電流には、強さが時間的に変わらない定常電流と、変化する非定常電流とがあり、交流電流は非定常電流です。
交流の電流値は、正弦波のピーク(最大値)ではなく、瞬間値の2乗の平均値とした実効値です。この実効値を用いると、交流1A(アンペア)による発熱量と、直流1A(アンペア)の発熱量とが同一になります。

○定格電流
三相交流では、3本の電線で電力会社から誘導モータに電力が供給されます。電流の値は、各線に流れる線電流の実効値で、正常状態で3本とも同一の値です。誘導モータの定格電流は、そのモータ用の定格電圧および定格周波数で、定格出力の運転をする際の電流値です。

○定格電流と力率・効率
三相交流では、交流電圧に対して交流電流が少し遅れます。この遅れの成分を力率といい、入力電力のエネルギーに力率を掛けた値が有効エネルギーになります。
そして、この有効エネルギーが損失にならない比率を、効率といいます。電力(定格電圧及び定格電流)と、トルク(定格出力)との関係は、力率と効率とを用いて、次式となります。

定格出力=√3×定格電圧×定格電流×力率×効率

力率・効率は、定格出力の付近で最も高くなるように設計されていることが多いです。


電圧の実効値と定格電圧

○電圧と送電
電圧とは、2点間の電位の差であり、通常、電力の使用箇所に与えられる発電所による電位と、電位0との差です。電力のロスを小さくするために、発電所から変電所までは、三相で50万V(ボルト)などの超高電圧で送られています。

○低圧と高圧
大規模工場などでは、3,000V, 3,300V, 6,000V, 6,600Vの三相高圧電圧を使用します。中小規模の工場や事業所では、200V, 220V, 400V, 440Vの三相低圧電圧を使用します。これら三相の電力については、かご形や巻き線型の誘導モータが使用されています。
単相の低圧では、100V, 200Vの低電圧で、単相かご形の誘導モータが使用されています。
交流電圧の周波数は、50Hzと60Hzとがあります。

○交流電圧の実効値
交流電圧は、電流と同様、正弦波の最大値ではなく、瞬間値の2乗の平均値である実効値を使います。
また、三相の電圧には、各相ごとの電圧である相電圧と、スター型に接続した際の端子間の電圧である線間電圧とがあります。相電圧を√3倍すると線間電圧になります。

○定格電圧
誘導モータの定格電圧は、三相交流の線間電圧の実効値です。
モータの配電用のケーブルによって、電圧降下が生じてモータの特性を変化させてしまう可能性があります。太めのケーブルを使うと、電圧降下が小さくなります。


始動電流と最大電流値

○始動電流
かご形誘導モータは、じか入れ始動(全電圧始動)をすると、始動時に定格電流の5倍から7倍の始動電流が流れます。始動電流は、定格周波数、定格電圧でモータを回転させ始めるときに固定子のコイルに流入する線電流です。
誘導モータでは始動電流が大きくなるため、始動方式を工夫して始動電圧を低くし、始動電流を小さくすることが行われています。
始動電流が小さくなると、始動トルクも小さくなるため、始動トルクを大きく必要とする際には、巻き線型誘導モータを選定します。

○始動電流と最大電流値
スターデルタ始動方式や、一次抵抗を使用しての始動方式を使用して始動電流を小さくしても、始動時の電流が運転での最大電流となります。なお、インバータ制御による始動では、始動電流を運転中の電流よりも小さく制御することもできます。

○最大電流値
誘導モータ遮断器で保護する場合、始動電流で遮断(トリップ)することのないように、始動電流に応じた最大電流値を定めます。
遮断器(ブレーカ)でトリップをしない最大電流値を、許容電流値といいます。各社の技術資料やマニュアルなどに、遮断器の許容電流値の選定について、誘導モータの定格電流の何倍にすると良いか、始動方式との関係での情報があります。許容電流値(瞬時引き外し電流値)は、例えば、じか入れ始動で定格電流値の約12倍、オープン型のスターデルタ始動で約17倍です。


モータ・ギヤードモータ一覧はこちらから


機械部品の商品豆知識はこちらから。 機械部品の通販サイト設備プロ王国のお問い合わせはこちらから。 機械部品の通販サイト設備プロ王国のご利用案内

おすすめカテゴリー