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 15. モータ産業とメーカーについて

日本のモータ産業の歴史を説明します交流電動機産業の動向を説明します各メーカーのシリーズと特徴を説明します

日本のモータ産業の歴史

○明治時代のモータ産業
1888年(明治21年)、アメリカで交流を推進したテスラが誘導モータを発明しました。1895年(明治28年)には、現・東芝となる芝浦製作所が鉱山のポンプ用に25馬力(18.5kW)の単相誘導電動機を製造しました。1910年(明治43年)に、日立製作所が4極で5馬力(3.7kW)の誘導モータを開発しました。誘導モータは、日立の創業事業です。明治時代には、明電舎も創業し、三相誘導モータを量産しました。誘導モータは、蒸気機関に代わって、殖産興業で設立された工場や鉱山で使用されました。

○大正・昭和初期のモータ産業
戦前、製鉄工業や化学工業向けの出力の大きい誘導モータの需要が高まり、東芝日立モータ出力を高めていきました。大正から昭和初期にかけて、三菱電機は誘導モータを使った扇風機やエスカレータを生産し、1933年(昭和8年)には国産のノーヒューズ遮断器を製造しました。

○第二次世界大戦後のモータ産業
戦後、1950年代にベルトコンベアを使ったフォード型の大量生産が日本に導入され、誘導モータの動力で部品を動かすようになりました。高トルク・速度変換の需要から極数が多くなり、ギヤードモータも増加しました。1960年代に一宮電機が創業、1970年代にニッセイ減速機の製造を始めました。2003年に、東芝三菱電機の大型産業向けの事業が合併し、誘導モータ事業も一体化しました。


交流電動機産業の動向

○交流電動機の生産規模(2003年)
経済産業省生産動態統計によると、2003年(平成15年)の交流電動機の生産台数は1949万台、出荷額1847億円、容量217億9千kWでした。
台数と金額の内訳は、単相誘導電動機が台数54%・金額14%、標準三相誘導電動機が台数4%・金額7%、70W以上の非標準三相誘導電動機が台数30%・金額74%、その他70W以上の交流電動機が台数12%・金額5%でした(比率は当社計算)。
※参考文献:経済産業省 生産動態統計 28回転電気機械

○交流電動機の生産規模(2013年)
2013年は、10年前と比較して、生産台数は約半分の890万台と減少しましたが、出荷額は約2倍の3795億円、容量は約3倍の621億8千kWとなりました。
台数と金額の内訳は、2013年は10年前と比較して、単相誘導電動機が台数33%・金額3%と減少、標準三相誘導電動機が台数4%・金額11%と同水準、70W以上の非標準三相誘導電動機が台数22%・金額32%と減少、その他70W以上の交流電動機が台数7%・金額5%となりました。

○PMモータの成長
生産動態統計では、2012年から永久磁石を用いた同期モータ(PMモータ)が計上されています。2013年には、交流電動機の内、PMモータは自動車向けで台数の9%・金額25%と大きく成長しました。自動車向け以外でも、PMモータは台数27%・金額30%と、三相誘導モータへの需要を置き換えました。


各メーカーのシリーズと特徴

○日立産機製誘導モータのシリーズ
日立グループでは、株式会社日立産機システムモータ事業をしています。日立産機は誘導モータを「日立モートル」「ザ・モートル」のシリーズ名で製造販売しています。トップランナー規制のプレミアム効率(IE3)に対応した製品は「ザ・モートルNeo 100 Premium」のシリーズ名です。ザ・モートルシリーズは、ハウジングにアルミ合金を採用し、小型・軽量化を図っています。

○三菱電機製誘導モータのシリーズ
三菱電機は「スーパーライン」のシリーズ名で誘導モータを製造販売しています。IE2相当で、米国、中国、欧州の高効率規制に対応したシリーズを「スーパーラインエコ」シリーズ、IE3相当を「スーパーラインプレミアム」シリーズとしています。スーパーラインシリーズは、鋼板フレームを採用し、軽量、コンパクト、高効率、短納期を図っています。

○ニッセイ
ニッセイ減速機のブランドGTRを誘導モータに拡張し、GTRシリーズで誘導モータ、ギヤモータなどを製造販売しています。

○ギヤモータ
ギヤモータは、日立三菱とも、型番の先頭部分をシリーズ名としています。また、三菱電機のS-PMは、永久磁石を用いた同期モータのシリーズ名です。


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